私たち看護職員の毎日は、朝の検温で入居者様のお顔を拝見するところから1 日が始まります。
「看護の基本は観察力とチームワーク!」
「昨夜は眠れなかった…」「頭が痛い…」「便がここ数日出ない…」など様々ですがご自身で表現ができる方はもちろん、上手くできない方々の変化も見逃さない為には日々のコミュニケーションが欠かせません。
会話はもちろん顔色や表情、しぐさから 体調の変化を感じ取る観察力が大切です。時として看護職員だけではつかめない情報も身近で接している介護職員より収集し、必要に応じ医師に報告する。まさに職員同士のチームワークで入居者様の健康を支えていきます。
「病は気から!」
施設では病院とは違う看護職員の役割があります。それは日々の生活を楽しく過ごしていただくためのサポートです。「病は気から」という言葉があります。日々の生活が楽しいから食欲も湧く、食欲があるから健やかに生活出来る。何も考えることがないと些細なことが気になって鬱鬱としてしまいます。日々の楽しみ、笑顔が健康の秘訣です!
「理想は…生きがいを感じ、毎日楽しく過ごしたい!」
私を含め、誰でも年をとれば今まで出来ていた事が出来なくなってしまう ことがあります。「なにくそ!」と思っていたことも諦めてしまいがちですが、少しでも前を向き、生きがいを感じて楽しい日々を送って頂けるよう、 職員一同協力して入居者様の “生きがい” 探しに取り組んでいます。
祭り、外出レク、お誕生日会、和太鼓クラブ、最近では喫茶店と入居者様と楽しく過ごせる時間を共有することで、入居者様同士、そして入居者様と職員の絆を深めることができます。入居者様の「楽しかった!」「また誘ってね!」と笑顔と嬉しいお言葉に、"この仕事をしていて良かった" とやりがいを感じつつ、さぁ今日も入居者様のお顔を拝見するところからスタートです。
介護と聞くと食事、入浴、排せつといった基本の介助をすることだけをイメージしがちです。もちろんこれらも大事なことであり私達も日々しっかりとケアさせていただいています。
しかし入居者様の一日の生活の中で、それはほんの一部でしかないのです。
普段のあいさつや会話、一緒に散歩したり何気ない時間のほうが入居者様にとってはとても大切な時間なのかもしれません。
また、不安に思っている事、心配している事、悩み事はどの入居者様にも少なからずあると思います。
そんな時は・・・。
まずは入居者様から「聞く」ことを心がけ、そこから知り得た想いを「考え」、その入居者様が 笑顔になって頂けるようなケアを大切にしています。
私達の一方的な知識や経験の押しつけは何にもなりません。人と人との関わりの中で入居者様の痒い
ところに手が届き、信頼されることがより良いケアに繋がると思います。
そして入居者様にはカサディでの生活を楽しんで頂き、カサディで過ごせて良かったと感じて頂けるよう、最後まで本当の家族のような関係を築いていきたいと思います。
私は在職中に出産、育児休業を経て復職しました。
復職初日、約一年振りの職場復帰で緊張していた私に入居者様が「おかえり!」「待ってたよ!」「またあなたが戻ってきてくれて嬉しい」など温かいお言葉で迎えて頂き戻って来て本当に良かったと思いました。
出産後は、はじめての子育てで一杯一杯のなか、予定通りカサディに復帰できるのか不安でしたが復職した今は“カサディに戻れて本当に良かった”と心から思っています。
今は家事、育児に仕事と忙しい毎日を送っていますがそんな私に入居者様が「いつも、ありがとう」「あなたが居ると周りがパッと華やぐのよ」と温かいお言葉をかけて下さり皆様の笑顔に本当に救われております。
日々、食事や入浴、排泄介助をさせて頂き、できる事はご自身で行って頂く。復職をして介護の仕事しているというより入居者様の“日常に携わらせて頂いている”と改めて強く感じております。
これからもこの施設で「カサディ=家」の名の通り“家”のなかで皆様と一緒に過ごし、時に入居者様から人生の大先輩としてアドバイスを頂きながら笑顔で楽しくお世話ができるよう精一杯頑張りたいと思います。